工商登記などにおける日本籍代表者の署名について
【ご質問】
日系企業が工商登記や登記事項の変更手続きなどを行う際、法定代表者が日本籍である場合、書類上への署名は漢字を使用すべきでしょうか、それともアルファベット若しくはローマ字で対応すべきでしょうか。
【回 答】
1.各書類への署名は漢字、アルファベット、ローマ字のどれを使用してもよいです。重要なのは、パスポート上の署名と一致しなければならないということです。
2.但し、漢字での署名に、幾つかのメリットがあります。
①日本語の氏名は基本的に漢字で構成されることが多い。
②漢字を使用する場合、窓口担当者(政府部門の)の書類に対する判断や確認に有利であり、別途にて立証する手間が省けれる(でなければ、署名を行う外国籍当事者の署名に関する公証証明の提出を求められる)。
③ローマ字やアルファベットで署名を行った際に、真偽を疑われた場合、説明を行う必要があり、また、翻訳会社は署名に対する翻訳ができない。
④ローマ字、アルファベットなどを使用する場合、法定代表者用私印の刻印も難しくなる。
3.工商登記や登記事項の変更などを行う際、パスポート上の署名がアルファベットまたはローマ字であった場合、現状において、政府当局はパスポートの写しに漢字で署名することを認めています。