労働契約満了前の契約解除
【ご質問】
労働契約が満了する前に従業員と契約を解除する場合、経済補償金と予告手当（1ヶ月分の給与）を支払う他に、労働契約期間満了までの給与をも支払う必要がありますか？
【回 答】
1．原則として、企業と従業員が労働契約の有効期間内において協議により契約を解除することについて、従業員が契約解除に同意している場合、給与は「労働契約の解除日」まで精算され、「契約期間満了までの給料を支払う」ものではありません。
2．企業が従業員と協議により労働契約を解除する場合、次のようないくつかの状況が発生する可能性があります。
①従業員が労働契約の解除に同意する場合、企業と従業員は『労使関係解除協議書」を締結し、離職引継ぎ手続きを行い、以下の費用が支払われます。
・経済補償金（勤務年数は労働契約解除日までで計算）
・予告手当（1ヶ月分の給料）
・労働契約解除日までの出勤給与
②従業員が労働契約の解除に同意せず、会社が正当な理由なくして強制的に契約を解除し、違法解除に当たる場合、従業員は労働仲裁を申請することができます（次のいずれかを選んで）。
・賠償金（2倍の経済補償金）を請求する。
・労働契約の継続履行を要求する（この場合、企業が敗訴した際には、従業員に労働仲裁、訴訟期間の給与を支払う必要がある）。