労災と定年退職
【ご質問】
従業員Aは3月10日に定年退職を迎えるが、少し前に仕事中に手首を骨折してしまい、現在労災にて自宅待機をしています(3月8日迄は労災にて休暇届を受領している)。
Aについて、どの様な対応すべきでしょうか。
【回 答】
1.法律上、従業員に労災が発生したとしても、定年退職手続きに影響はなく、従業員が定年退職年齢を迎えることと従業員が労災に見舞われることとの間に関連性がありません。
2.3月8日以後の対応として、
・Aの病状が回復しない場合、労災プロセスに基づいて引き続き治療を行い、治療が完了するまで、会社は正常に給与を支払います。
・Aは継続治療を必要としないが、労働能力鑑定に係わる場合、会社は社会保険部門の規定に基づき、
従業員に労働能力鑑定を手配し、鑑定結果に基づき労災待遇を支払います。
・Aが継続治療を必要とせず、労働能力鑑定にも係わらない場合、3月10日以後正常に定年退職手続き及び労働契約終了手続きを行ってください(法律が規定する定年退職待遇を申請受領する)。