注意!無期労働契約の締結
【ご質問】
労働契約法の規定により、従業員が同じ企業において勤務年数が10年を満たす、あるいは有期労働契約を二回連続して締結し、三回目に労働契約を締結する場合、無期労働契約を締結すべきです。
実際の操作において、無期労働契約を締結する条件を満たしていますが、下記の状況が発生した場合、企業はどのような法律責任を負わなければなりませんか(どのようにリスクを回避すべきか)。
1.企業が従業員と無期労働契約を締結したいが、従業員は有期労働契約の締結を希望している。
結果、双方は有期労働契約を締結した。その後、従業員が「無期労働契約を締結すべきだ」と主張し、企業に賠償を要求する。
2.企業が従業員と有期労働契約を締結したいと願い、従業員から如何なる反対意見も提出されず、企業と有期労働契約を締結した。
その後、従業員は「無期労働契約を締結すべきだ」と主張し、企業に賠償を要求する。
【回 答】
上記の状況が広東省において発生した場合、回答は下記となります。
1.法律規定により、無期労働契約を締結する条件を満たし、
・従業員が無期労働契約の締結を要求した場合、企業は従業員と無期労働契約を締結すべきです。
・従業員が有期労働契約の締結を要求した場合、従業員から相応する書面申請が提出された上で、企業は有期労働契約を締結することができます。
2.広東省の関連する規定に基づき、従業員が無期労働契約を締結する条件を満たしているが、企業と有期労働契約を締結し、その契約が履行された場合(誰が希望としたかを問わず)、当該有期労働契約の履行期間内において、従業員は「無期労働契約の締結し直すこと」を要求したとしても、裁判所はその要求を支持しません。同時に従業員は賠償を要求することもできません。
※提示 従業員が無期労働契約の締結を主張し、企業が同意しないことにより労使関係が終止した場合、企業は違法による労使関係解除に当たり、賠償金を支払わなければなりません。
法律根拠 「《广东省高级人民法院、广东省劳动人事争议仲裁委员会关于审理劳动人事争议案件若干问题的座谈会纪要》第17条」