従業員労災の実例に関する質疑応答
【質 問】
弊社の従業員Ａさんは、朝自転車で出勤する途中で、転倒しました。医者の診断結果は、骨折であり、医療期間は3ヶ月です。
・この状況は、業務外の原因による負傷に当たりますか。
・上記の場合、医療期間の給与はどのように支払いますか。会社は上記状況に対して責任を負いますか。
【回 答】
1．『労災保険条例』の第14条第6項の規定により、出勤と退勤の途中で本人の責任によらない交通事故、都市の軌道交通、旅客運送船、列車等の事故による被害を被った場合、労災と認定できます。
→ よって、法律規定より、上記事例では、Ａさんは個人の原因により骨折しています。そのため、通常労災と認定されません。
しかし、企業として従業員との争議を回避するため、従業員に協力して労働部門に労災申請を行い、労災に当たる否かの判断を労働部門に任せることができます。
2．『広東省給与支払条例』第24条の規定から、「労働者が病気或いは業務外の原因により負傷し、業務を停止して治療を受ける場合、国家規定の医療期間内において、雇用企業が支払う給与額は、現地最低賃金基準の80%を下回ってはならない」。
→ よって、医療期間中のＡさんに支払う給与は、雇用企業所在地の最低賃金基準の80%以上であれば問題ありません。
3．当該事例において、Ａさんの骨折は自転車から転倒したことによるものであり、会社となんら関係がありません。ですので、会社は相応する責任を負わなくて良いです。
＊備 考
より多くの労災に関する事例をご検索するのであれば、当社のホームページにおける『労災認定に関するまとめ（一）』及び『労災認定に関するまとめ（二）』をご参照ください。